「東芝」と聞いたらどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?電化製品大手メーカーとして輝いた時代もあれば、その後経営が傾き、数々の苦境に立たされた企業でもあります。しかしそんな東芝が再建され、再び輝きを取り戻しつつあります。そんな東芝の栄枯盛衰の歴史から、他の企業やサービスが学ぶべきことについて解説します。
復活の狼煙をあげる東芝の今
日本を代表する、技術大手企業のひとつである東芝。かつてのスキャンダルからの再建を経て、復活しつつあります。2022年8月に発表された4月-6月期の利益は、経営再建に真摯に取り組んだ結果、前年の180億円から259億円に大きく利益改善しました。
東芝は一般の人からすると、「白物家電メーカー」のイメージが根強いですが、現在の事業を牽引しているのは、クリーンエネルギー、インフラプロジェクト、データサービス、デバイスおよびストレージ事業です。これらの事業を積極的に推進することにより、さらなる売上増加を狙っています。また、電子デバイスやデジタルソリューションの収益性が改善し、自動車部門からの需要も好調といえます。
東芝は再建計画を進める中で、民営化について研究。時代に即した事業が頭角を著し始め、その成果が徐々に現れてきています。
かつての東芝と数々の苦境
1875年に設立された東芝は、エアコンや電気炊飯器やノートパソコンで知られる日本のブランドとして世界中から注目を集めていました。しかし、その後経営が悪化し、自慢のフラッシュメモリー事業を売却するまでに落ち込みました。
東芝は2011年3月の福島原発事故以来、苦境に立たされています。津波によって3基の原子炉がメルトダウンし、放射能をまき散らす結果に。その地域は、いまだに立ち入り禁止区域となっています。東芝は、この数十年かかるであろう廃炉作業に携わっています。
また、2015年に発覚した、長年にわたり帳簿が改ざんされていた会計スキャンダルで、さらに評判を落としました。2017年には、破産保護を申請した旧米国の原子力部門ウェスチングハウス・エレクトリックの問題にも巻き込まれました。
数々の苦境にさらされ、東芝はトップブランドの地位から没落してしまったのです。
既存の事業、形に拘らず変化することの重要性
一度は崩壊してしまった一流ブランド東芝。しかし、現在は再建によって変わりつつあります。その肝になっているのが、「時代に合わせた変化」です。柱になっているクリーンエネルギーは現在の世界の潮流です。欧州を中心とした各国の中心事業となっています。また、データサービスやストレージ事業は、Google、Amazon、Microsoftにおいても大きな利益を締める基幹事業となっており、まだまだ伸び代があります。このように、既存の事業が好調だからと言ってそこに甘んじず、次の時代に即したサービスは何か、新たに種を蒔き、新規事業を成長させ続ける工夫が必要です。
これはその他の企業や、オンラインサービスにおいても同じことです。例えば、カジノはインターネットやスマートフォンの発展と共に、店舗型からオンラインカジノに進化してきました。さらに海外 オンラインカジノでは、決済の方法も進化しています。クレジットカードや口座からの振込だけでなく、仮想通貨にも対応したオンラインカジノが増えています。このように、時代のニーズに合わせてサービスを変化させていくことは、どの業種でも共通して言える、事業繁栄の真髄なのです。
時代の10年先を見て動く
事業を継続させるために、目の前の売上は大事です。しかし、例えばFacebookも3年、5年、10年先の企業の姿を具体的にイメージし、事業を推進しています。そのための変化の種を、早め早めに蒔くことで、ライバルよりも一歩も二歩も先に歩めます。また、個人においても、どのようなキャリアを実現するか、先を見据えたライフプランニングが求められる時代です。今後も過去、現在、そしてこれからの東芝の動きを参考にしながら、企業や個人が末長く存続できる秘訣を探っていきましょう。
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