Itanium, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=123552 / CC BY SA 3.0
#インテルのマイクロプロセッサ
Itanium
Itanium(アイテニアム)は、インテルが2001年にリリースした、64ビットマイクロプロセッサ。ヒューレット・パッカード (HP) と共同開発した高性能サーバ向けの命令セットアーキテクチャであるIA-64を初めて採用した。
Itanium 2(アイテニアムツー)は、翌2002年に発表されたItaniumの後継で、3次キャッシュを内蔵させるなど性能の向上を図った。
2008年2月25日、インテルはItanium 2の表記を「Itanium 9000」などに変更した。これはプロセッサナンバーの採用によりItaniumとItanium 2を区別する必要性が薄れたこと、ブランド力の強化などがあげられる。
16ビットおよび32ビットのx86命令セットアーキテクチャのマイクロプロセッサーによってパーソナルコンピュータ市場では事実上の標準となったインテルは、1994年に独自の64ビット命令セットアーキテクチャである「IA-64」を発表し、従来の32ビットx86アーキテクチャ(x86-32)を「IA-32」と呼ぶようになった。
IA-64は、従来のx86-32との命令セットレベルの互換性という制約を捨てる代わりに、ヒューレット・パッカード (HP) と共同開発したEPICアーキテクチャを採用し、コンパイラなど主にソフトウェアによる命令レベルの並列性を発揮することで性能と将来への拡張性を確保する事を目的とした。
インテルはIA-64により、各社のRISCプロセッサが占めるハイエンドの64ビット市場に進出し、HPは従来からのPA-RISCからの移行を表明した。IA-64は同時に特許などで保護されたアーキテクチャであるため、AMD などの互換プロセッサメーカーの振り切りを狙う目的もあり、将来的にはIA-32(x86)からの移行も掲げられていた。またインテルがメーカー各社に供給する事で、幅広いハードウェアやソフトウェアでサポートと、大量生産による価格競争力の向上により、当時の32ビット市場におけるIA-32に続いて、次世代の64ビット市場で事実上の標準となる事が提唱された。
しかしIA-64を採用した最初のマイクロプロセッサであるItanium(コードネームMerced)は開発が遅れ、当初予定の1999年から2年後の2001年にリリースされたが、当時の各社RISCプロセッサだけではなく、Xeonなど自社のx86プロセッサと比較しても価格性能比が低く、サポートするハードウェアやソフトウェアは広まらず、またx86エミュレーションの遅さもあり、広くは普及しなかった。
2002年には性能を改善したItanium 2がリリースされ、2008年の「Itanium 9000」番台への名称変更を経たが、同時期の各社プロセッサと比較しての価格性能比や、更に64ビット命令セットアーキテクチャとしては後発のx86-32を64ビット拡張したx64(x86-64)が普及した事もあり、2010年現在、IA-64(Itanium)の普及は一部のメインフレームやミッドレンジコンピュータの移行先など、限定的な市場に留まっている。
Itanium 2の位置付けは、RISCプロセッササーバやメインフレームの置き換えであるとされており、そのため信頼性の向上にプロセッサレベルで対応している。シリーズ共通の特徴は以下の通りである。
キャッシュ設計上の興味深い点としてL2キャッシュがALUを使わずにセマフォーを操作できるロジックを備えている点である。デュアルコアである2006年7月発売の製品を皮切りに以降のItaniumファミリはマルチコアチップとなる。
最初のバージョンは2001年に出荷された。コードネームはMerced。180nmプロセスで製造され動作周波数は733~800MHz。外部3次キャッシュとして2Mバイトか4Mバイトを選択できる。価格は1200~4000USドル。しかし、性能は満足のいくものではなかった。IA-64モードでは同クロック周波数のx86と比較して若干性能がよい程度で、エミュレーションでIA-32のコードを実行すると非常に低い性能しか出なかった(同クロック周波数のx86の8分の1)。
0.18μmプロセスで製造される第一世代のItanium 2。IA-64命令セットにbranchlong命令が追加された。IA-32性能は向上したが、同時期のx86プロセッサの性能には遠く及ばず、Mckinleyでのx86コード実行速度は3分の2のクロック…
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